JaSST ソフトウェアテストシンポジウム

JaSSTソフトウェアテストシンポジウム

JaSST'16 Kansai セッション概要

S1) 基調講演

10:00-11:30 (90分)

セッション 1-1

「未来を共有することから部門の壁を越えて価値を描く組織になる」
  ~ 技術部門・テスト部門・品質保証部門のベクトルを合わせるには? ~

写真:前川 直也氏

前川 直也 (日新システムズ)

セッションの内容

ソフトウェアは、お客様のシステムや、製品のビジネス価値を最大化するためのものです。
そして、価値を最大化するために、たくさんの役割の人たちが関連します。
ただ、違った役割があるために、役割の違いによるコンフリクトが発生し、壁ができます。
これまで、この壁を無くしていくために、部門をつなぎ合わせるためのドキュメントのチェックや、開発・テスト結果などのデータを数値化し、分析するための活動が進められてきました。
これらは一定の成果はありましたが、それ以上にソフトウェアに求めらるビジネス要求は、市場のスピード、多様性により、複雑化しています。
もう一度、「ビジネス価値を最大化」するというゴールを再確認し、部門の壁を越えて共有することができれば、ソフトウェアだけでなく、ソフトウェアにかかわる部門、組織の価値もあわせて最大化することができるはずです。
営業・企画・技術・テスト・品質保証など関連部門を「ビジネス価値」を意識することでつなげ、それぞれの役割を最大限に活かせるソフトウェア開発とは何かをみなさんと考えてみましょう。

講師プロフィール

2002年にXPJUGへ参加したことをきっかけにアジャイル活動を開始。プロダクトの価値だけでなく、チームや組織の価値を高めることができるアジャイルのよさを伝えるため、企業や団体でのワークショップを中心としたセミナーや、導入のためのコンサルなどを実施している。日本コンピューター・システム(株)で業務システム開発を経験後、パナソニック(株)に転職、組込み製品の開発だけでなく、SEPGとしてのプロセス改善の推進なども経験した後、LUMIX開発現場にて、プロジェクトリーダーの立場で、アジャイル開発を推進。2015年から(株)日新システムズに転職し、未来戦略室を立ち上げ、組織改革に取組んでいる。著書に『わかりやすいアジャイル開発の教科書(ソフトバンククリエイティブ)』などがある。

S2) スポンサーセッション

11:35-12:20 (45分)

セッション 2-1

「スマート・ソフトウェアテスト・ファクトリ (SSTF)
~ ソフトウェアテストのIoT化 ~」

高木 陽平(SHIFT)

セッションの内容

現在、IoT(Internet of Things)が注目を集めている。中でも、ドイツを中心としたインダストリー4.0という巨大プロジェクトが進行しており、「第4の産業革命」と呼ばれている。インダストリー4.0では、あらゆるものを工場と繋いだスマート・ファクトリが構築されている。
SHIFTは、スマート・ファクトリの概念をソフトウェアテストに応用した「スマート・ソフトウェアテスト・ファクトリ」を構築した。本発表では、その取り組みについて紹介する。


「なぜVERISERVEが品質パートナーに選ばれるのか。
(品質を、共につくる。品質向上支援企業「ベリサーブ」のご紹介)」

山口 信太郎(ベリサーブ)

セッションの内容

仕様などの要求事項が満たされているかを評価する「Verification」と、機能や性能が本来意図された用途や目的に合っているかを評価する「Validation」。当社の社名にはこの2つの「V」を提供する(Service)という想いが込められています。
1983年のサービス開始から30余年。スマホなどの身近な製品から、自動車や航空機などの大型プロダクト、各種パッケージソフトやWEBサービスまで、700社以上のシステムの品質向上に貢献してきたサービスを、一挙にご紹介いたします。


「JSTQBの活動紹介」

植月 啓次(JSTQB)

セッションの内容

本セッションでは、ソフトウェアテストの国際的な資格認定スキームであるISTQB (International Software Testing Qualifications Board) の日本での加盟団体 JSTQB の活動をご紹介します。
特に今回は、日本語翻訳版シラバスとして公開を開始したAdvanced LevelテストアナリストおよびISTQBのパートナー認定制度についてご紹介します。

S3A) テクノロジーセッション

13:30-15:30 (120分) (逐次休憩あり)

セッション 3A-1

「派生開発とシステムテスト」

永田 敦(派生開発推進協議会 T4研究会)
依田 誠二(派生開発推進協議会 T4研究会)

セッションの内容

今日のソフトウェア開発の多くは派生開発です。
これを効率的・効果的に行ない、関連するビジネスを成功させ、世界の人々の幸せにつなぐことが、開発に携わる人ひとりひとりに求められています。
派生開発推進協議会が取り組んでいる「XDDP」は派生開発に特化した開発アプローチであり、派生開発の特徴である「短納期」とか「部分理解」すなわち全体を理解できない状態で変更作業が強いられることによる思い込みと勘違いの問題などに対応するためにいろいろな施策が講じられています。本セッションでは、派生開発推進協議会 T4研究会が今まで取り組んできた、派生開発におけるテストプロセスの改善方法、「XDDP」と効果的なテスト方法を繋ぐ方法、あるいは「XDDP」に適したテストケースの作り方などをご紹介します。

セッション 3A-2

「DevOpsから見たテスト自動化と価値の見える化」

荻野 恒太郎(楽天)

セッションの内容

組織やチームの壁を越えたサービス開発を促進するDevOpsをプロジェクトに導入する企業やチームが増えている。複数のチームがより効果的に協働することにより、ビジネスの企画からリリースまでのリードタイムの短縮や、安定した運用を迅速に回せるようになると言われている。
本セッションでは、テストチームやテスト自動化チームが開発チームや運用チームと効果的に協働するためのDevOps視点の手法やマインドセットについて事例を交えながら紹介する。

S3B) 人間中心設計セッション

13:30-15:30 (120分) (逐次休憩あり)

セッション 3B-1

「シスメックスにおける利用品質向上への取り組み」

有吉 俊輔(シスメックス)

セッションの内容

利用品質(ユーザビリティ)とは「特定の利用状況において、特定のユーザーによってある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザーの満足度の度合い。」を意味しており、ISO9241-11にて定義されている。
シスメックスでは、製品の利用品質向上を目指し人間中心設計手法を導入、製品の企画、設計や評価プロセスにおいてインタビュー調査、ペルソナ・シナリオ作成やユーザビリティテストなどの活動を行っている。本セッションでは、ソフトウェア開発プロセスに当社がどのように一連の人間中心設計手法を導入したのか、その事例を紹介する。

セッション 3B-2

「UX/ユーザビリティのためのテスト - ユーザーテスト見学会 at JaSST関西」

樽本 徹也(利用品質ラボ)

セッションの内容

最近、『ユーザーテスト(ユーザビリティテスト)』という言葉を耳にする機会が増えているのではないでしょうか。現代の製品/サービス開発において「UX/ユーザビリティ」は非常に重要な要素ですが、その品質を評価する代表的な手法がユーザーテストです。ただ、生身のユーザーの言動を観察・分析するという手法なので、ちょっと取っ付き辛い面があるかもしれません。

そこで、当セッションでは実際に会場でスマホアプリを題材とした"生"のユーザーテストを実演いたします。気軽な見学会なので「ユーザーテストって何?」という人から、「社内でやってみたい」という人まで、どなたでも参加していただけます。

S4) 企画セッション

15:50-17:20 (90分)

セッション 4-1

「ソフトウェアテストの価値って?」 ~ てすにゃんくえすと ~

JaSST Kansai実行委員会

セッションの内容

テスト設計コンテスト’16参加を題材に、技術者の成長過程に報告するとともに、会場のみなさんと「ソフトウェアテストの価値って?」について考え、議論していく。

情報交換企画

18:00-19:00 (60分)

情報交換企画について

閉会後、同会場にて情報交換企画の開催を予定しております。
登壇者や関西のソフトウェア技術者と交流し、当日の発表の質問や現場の悩みを共有する貴重な機会です。奮ってご参加ください。なお、会場の都合上、アルコール類の提供は出来かねますので、あらかじめご了承ください。
当日の申し込みも可能ですが、事前のお申し込みをお願い致します。
また、LT登壇者を募集しております。希望される方は当日受付にお申し出ください。

情報交換企画  ¥1,000 (税込)