(JaSST関西実行委員会)
セッション A1-1
飯塚 悦功 (東京大学)
セッションの内容
わが国は、1980年代半ば以降、成熟経済社会に移行した。それまでの四半世紀にわたる、工業製品の大衆化による高度経済成長のパラダイムとは異なる経済社会が成立している。産業構造、経済構造の変化は、当然のことながら、競争優位要因の変化をもたらす。わが国における、バブル経済崩壊後の失われた10年、いや15年、20年は、こうした変化に対応した、国を挙げての変革が成功していないから起きた現象である。
この講演では、こうした時代認識を基礎に成熟経済社会における事業経営について考察し、とくにソフトウェアの重要性を指摘する。
そのうえで、成熟経済社会の顧客価値提供におけるprofessionとしての自覚を持つべき現代のソフトウェア技術者に対し、期待と激励のメッセージを贈る。
講師プロフィール
大学院工学系研究科上席研究員
セッション A1-2
土井 滋貴 (奈良工業高等専門学校)
セッションの内容
「元気なら組み込みシステム技術者の養成」事業は奈良高専の地元奈良県を中心に、中小企業を数多く抱える周辺の東大阪市、八尾市、京都府南部までを対象にして、組み込みシステム技術者の育成を行ってまいりました。文部科学省科学技術戦略推進費実施期間中(2007年-2011年)には100社を超える企業から300余名に受講頂きました。
本年度からは新体制で継続しています。また、修了企業コミュニティ「GENETコミュニティ」が発足し、組み込みシステムの分野での様々な交流を進めています。
セッション A1-3
ソフトウェア品質保証責任者の会 準備委員
セッションの内容
「ソフトウェア品質保証責任者の会 実施報告ならびに今後の紹介」
~ 2012年 4月以降の活動 ~
情報システムが高度かつ複雑に構築された現代において、その中核を担うソフトウェアを開発する者が担う社会的責務は大きい。その責務を果たすためのソフトウェア品質向上策の継続的な研究ならびに普及は産業界の重大な課題でありプライオリティの高い社会的な要請である。
このような状況下において、ソフトウェアの品質向上をもって社会的責務を果たすべく、日本科学技術連盟のSQiP(Software Quality Profession)では様々な活動を行っている。
昨年のJaSST'11 Kansai で告知した「ソフトウェア品質保証責任者の会」が、関西地区を中心に2011年10月から開催されており、2012年3月をもって一区切りを付けて見直しの時期とした。
本発表では、「ソフトウェア品質保証責任者の会」の2012年3月までの活動報告と2012年5月より開始している活動を紹介する。
「ソフトウェア品質保証責任者の会」では、継続して参加者を募集しており、ご興味のある方は発表者にお声掛けいただければ幸甚である。
ランチセッション
長沢 智治 (日本マイクロソフト)
セッションの内容
Visual Studio は時代の変化と共に進化をし続けています。Microsoft でのソフトウェア開発で培われたテクニックが豊富に機能としても盛り込まれた次世代の Visual Studio 2012 から「いまどきの品質の作り込み」をご紹介します。
※休憩中に、ランチセッションを開催いたします。
※昼食は主催者がご用意いたします。
セッション A2
進行:JaSST関西実行委員会
セッションの内容
JaSSTの活動などから多くのテストに関わる知見が報告されているが、ソフトウェアの開発現場では、現時点においても次の問題が散見される。
JaSST Kansai実行委員会は、このような状況は「テスト」という活動の理解不足が原因と分析し、今回のセッションを解決の一案として提案する。
本セッションでは、"テスト技法【温故知新】"と題して、「なんとなく使う」レベルを脱却し、本質的に「理解(わかって)使う」ことを自覚するとともに「テスト」とは何をする活動であるかを再認識するためのワークショップを実施する。
まず、「テスト」がソフトウェアの開発工程の検証手段であるとの考えに立脚し、具体的なソフトウェアを設計することで、その検証ポイントを理解する。
次に、先の設計成果物を対象にして、テスト技法を用いて具体的なテスト設計を行ない、テスト技法の有効性を理解する、テスト設計では、同値分割・境界値分析・デシジョンテーブルならびにCFD(Cause Flow Diagram)を適用する。
ビギナーエンジニアにはテストの基礎知識の蓄積と実践の場を、日々研鑽を積んでいるベテランエンジニアには技法の振り返りの場を、そして全てのエンジニアに本質的理解を得る場を提供する。
これにより技法の持つパフォーマンスを最大限に引き出せる力をつけることを目指す。乞うご期待!
なお、仕様書は組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会(SESSAME)が開発した「話題沸騰ポット要求仕様書第7版」を簡略化したものを用いる
セッション B2
鈴木 三紀夫 (MRTコンサルティング)
セッションの内容
高品質と短納期開発を両立させるために、上流工程からテスト技術を活用するWモデルが、多くの企業で採用され始めています。
Wモデルは、上流工程からテスト技術を活用するために、テストエンジニアの活躍の場を広げたと言っても過言ではありません。
要件定義からテスト技術を用いるWモデルが、一番効果が高いため、要件定義工程からプロジェクトに参画するテストエンジニアが増えてきています。
その一方で、テストエンジニアがその実力を発揮できず、Wモデルの効果が限定的になってしまうプロジェクトも少なくありません。
その原因は複数あり、単純に解決できるものではありませんが、講師の経験から多くの場合に言えることは、テストエンジニアが要件定義工程そのものを「知らなすぎる」ということです。
その現状を鑑み、より多くのテストエンジニアが要件定義工程から活躍することを願い、本チュートリアルでは、テストエンジニアが最低限必要とする、要件定義の知識をお伝えします。
セッション A3
進行:JaSST関西実行委員会
めいしゅ館
あまがさきてすとくらぶ
セッションの内容
ライバルがいるからこそ強くなれる!
JaSST'12 Tokyoで熱く開催された「テスト設計コンテスト」の参加2チームによる、成果物完成までのストーリー紹介、白熱した当日発表の再演を行います。
成果物資料を通じて見ることが出来る成長の様子は、教育や技術向上の一例として役立つこと間違いなし!
次の挑戦者はあなたです!
(JaSST関西実行委員会)