セッション 0
(JaSST Hokkaido 実行委員会)
セッション 1
セッション 2
西 康晴(電気通信大学)
長らく日本のソフトウェア業界の産業構造の特徴であった多重下請構造は、発注価格削減を進めた結果として中国やベトナムなど低賃金の発展途上国への発注であるオフショア開発に行き着いた。しかし識者の従前の予想通り、発注元のスキル低下や国内ソフトハウスの単価下落とそれに伴うスキル低下、さらには開発先地域の物価上昇に伴う新たなオフショア先の開拓など、中長期的にはメリットどころかデメリットの方が多い流行であったと総括できる。特に東京周辺以外のソフトハウスでは「ニアショア」という名の下に、オフショア先の海外ソフトハウスとの価格競争を選ぶことで地元の若者を低賃金にロックインするという流行も引き続いて発生した。少子化によって若者が減少することで供給力が低下し、失われた30年と呼ばれる長期不況のために地元のソフトウェア開発需要も増えない状況において、オフショアやニアショアの流行に踊らされ低単価のままスキル向上の能力を喪失した非東京圏のソフトハウスには、打開策が見つからぬまま惰性で経営を続けているところも少なくない。
その一方で、ソフトウェア開発の常識は様変わりしつつあり、産業構造にも変革が訪れている。DX(デジタルトランスフォーメーション)を迅速に行うためにソフトウェア開発の内製化が進みつつあり、内製化に相性のよいアジャイル開発が主流になるとともに、クラウドコンピューティングやDevOpsなど従来とは異なるスキルが必要になってきている。顧客企業にとってITエンジニアを大量雇用するメリットは皆無のため、スキルの高いエンジニアを少数精鋭で雇用するのが内製化の基本となり、ソフトハウスには相対的にスキルの低いエンジニアが志望するようになる。これらは全て従来からのソフトハウスという業態には逆風に他ならない。特に惰性で経営を続けている低単価低スキルのソフトハウスには、DXによるIT需要の増加という強弁など通用せず、さらなる単価押し下げとさらなる低スキル化に拍車をかけることになってきている。
では、非東京圏のソフトハウスには未来がないのだろうか。もちろん単価を引き下げることで、内製化だけでは賄いきれないIT需要や大規模開発に食い込むという従来型の場当たり的な経営は可能かもしれないが、明るい未来が待っているわけではない。
そこで本講演では、ニアショアを自称している、もしくは事実上ニアショアのような(非東京圏の)ソフトハウスが内製化時代に生き残るための基本戦略についてお話しする。またJaSSTというカンファレンスの性質上、特にテスト事業に特化した「テストハウス」の組織や企業を対象にして議論を行う。
時代の変化が訪れているということは、既存の秩序が破壊され新しい秩序が生まれる瞬間でもある。新しい時代でも変わらずに低単価低スキルの苦境に身を置き続けるのか、それとも高スキル高単価を目指せるようにトランスフォーメーションするのか、を本講演を聴きながら選んでいただきたい。
西 康晴(電気通信大学)
NPO法人ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)理事長、国際規格ISO/IEC JTC1/SC7/WG26(ソフトウェアテスト・ISO/IEC/IEEE29119)国内委員会主査、財団法人日本科学技術連盟ソフトウェア品質委員会(SQiP)副委員長、AIプロダクト品質保証コンソーシアム(QA4AI)運営委員長などを務める。電気通信大学にてソフトウェアのテストや品質保証、特に自動車OEMやサプライヤ、車載系ソフトハウスにおける次世代品質保証、開発組織の品質経営、サービス産業における品質などについて研究や教育、コンサルティングを行う傍ら、テストのビジョナリーとして「現場に笑顔を」をキーワードに飛び回っている。
セッション 3A-1
藤澤 敏浩(日本ナレッジ)
探索的テストの導入におけるステークホルダーの納得性を高めるために行った取り組みの事例である。探索的テストの導入に向けステークホルダーの理解を得られていない状況に対し、どのように課題を整理し、納得性の高い効果測定方法とテスト実施方法を検討していったかをお伝えする。
キーワード:探索的テスト,記述式テスト
セッション 3A-2
山本 涼平(日本ナレッジ)
テスト自動化の成功のためには、ツール選定は重要なファクターの一つです。自動化スコープや担当者のスキルレベルに応じて適したツールを選択する必要があります。
QA担当者の中にはプログラミング言語スキルを持たないメンバーも多く、ローコードで実装できるツールが求められる機会も多いです。そのような事情もあり、「Power Automateってテスト自動化に使えるの?」と質問される機会も増えてきました。
本セッションでは、Microsoft社のローコードRPAツールである「Power Automate」をテスト自動化ツールとして活用できるか?を調査した結果について、プロジェクトの事例を交えてご紹介します。
キーワード:テスト自動化, Power Automate
セッション 3B
(JaSST Hokkaido 実行委員会)
オンサイト参加者限定のワークショップを行います。
ワークショップの題材はCFDになります。
知っていると知らないとでは世界が変わるかも?
ソフトウェアテストのエントリーレベルを想定しています。
※人数制限がありますので、できればエキスパートの方はご遠慮ください。
次の知識があることを前提としたワークとなります。
必要に応じて予習をしてきてください。
セッション 4
(JaSST Hokkaido 実行委員会)
「人を通して本を知る。本を通して人を知る。」
をキャッチコピーに、おすすめの本を持ち合い、本の魅力を紹介しあうコミュニケーションイベントです。
本を通じて取り組んだ事を他の人に伝え、その成功・失敗について語ることで新たな発見と知識の伝播を目的としています。
今回はテーマを決めてバトルをやります。
参加条件は「紹介本、もしくはトーク内容が北海道、Way(方法、やり方、方向)、道(みち)Change(変わる、変化、変遷)に関連している内容であること」
本を通じて、やってみたことの成功談や失敗談を紹介して、その本へ興味を持ってもらいましょう!!
書籍3
「ウンコな議論」
ハリー・G. フランクファート (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480097600
書籍1
「実践ソフトウェアエンジニアリング(第9版)」
Roger S. Pressman (著), Bruce R. Maxim (著)、SEPA翻訳プロジェクト (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4274227944
書籍2
「私たちはどう学んでいるのか: 創発から見る認知の変化」
鈴木 宏昭 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/448068431X
書籍4
「最高のコーチは、教えない。」
吉井 理人 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4799323857
書籍5
「ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」」
荒木 香織 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4062729296
セッション 3C
セッション 5
セッション 6
黒井 理恵(Nスポーツコミッション(名寄市)事務局次長、naniroBASE&Lab.副所長(名寄のコミュニティスペース)、(株)DKdo取締役、NPO法人森の生活(下川町)理事)
企業、自治体、市民などさまざまなセクターと協働・連携しながらまちづくりを推進していくなかで、大切なのはやはり「人」。よりよい社会をつくるためにはどんな視点が必要か?私自身は何をしたらいいのか?を26,000人のまちでコツコツと伝え、活動しています。目の前の日常と世界・社会という大きなキーワードとのつながりを、注目されているSDGsのキーワードと共に考えてみましょう。
黒井 理恵(Nスポーツコミッション(名寄市)事務局次長、naniroBASE&Lab.副所長(名寄のコミュニティスペース)、(株)DKdo取締役、NPO法人森の生活(下川町)理事)
北海道名寄市出身・在住。静岡県立大学国際関係学部卒業後、東京の出版社、企業PR・ブランディング企画制作会社を経て、2014年にUターンし現職。前職ではCSRコンサルタントとして、多数の上場企業のCSR広報、マネジメント、理念づくりや、社会課題解決型新規事業のプランニングなどに携わる。2006年からファシリテーションを学び、現在は自治体・企業・NPO・市民向けに組織・人材開発をベースに年間約60回、延べ約3000人以上に向けてワークショップや対話の場を開いている。
note:https://note.com/kuroi_rie/n/n09384eebf0d7
セッション 7
(JaSST Hokkaido 実行委員会)
[写真]JaSST'22 Hokkaido 会場にて
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