(写真/オープニングセッション)
- (金賞)
■"CoD : Chain of Defects"-要求仕様書のバグパターン - 細川 宣啓 (日本IBM)
- ■all-pair法を応用した携帯電話組み込み用モバイルFeliCa ICチップファームウェアの評価に関する報告
- 太田 豊一 (フェリカネットワークス)
- ■定量的テスト完了判断基準の一考察
- 堀 明広 (ソフトウェア技術者ネットワーク)
- 「Identifying Testing Priorities through Risk Analysis」
- Rick Craig 氏 (Software Quality Engineering)
- 「IT検証産業協会 (IVIA)の紹介」
- 浅井 清孝 氏 (IT検証産業協会)
IT検証サービス事業を行っている企業が中心になって設立された任意団体、「IT検証産業協会」の説明が同協会会長である浅井氏によって行われた。IT検証産業協会は、
よりよいIT検証サービスを目指し業界の発展、しいては社会・経済の発展に寄与することを目的としている。
近年、新聞の一面を飾るようにシステムトラブルによるインパクトが深刻になってきている。インパクトが大きいトラブルをなくすためには、いかに未然に防ぐかを考える必要がある。
その最後の砦ともいえるのが検証サービスである。最後の砦を機能させるためには、各々の企業でばらばらになってしまっている検証の基準を標準化や、その底上げを行っていくことが必要不可欠である。
このような中立的な団体によってソフトウェア品質が維持 ・管理され、安定した社会基盤の創造へ繋がっていくことを強く願う。
- 「一ケタ高い品質のためのソフトウェアテスト」
- 保田 勝通 氏 (つくば国際大学)
いかに高品質で信頼性の高いソフトウェアを作るか。そのためのポイントを学術的立場からつくば国際大学の保田氏に講演を行っていただいた。
保田氏は企業に在籍した経験と現在の学術的立場から、高品質を実現する3つの視点をお話いただいた。3つの視点とは、開発プロセス、検証方法、組織のことである。
まず、開発プロセスの視点である。この視点では、品質管理 ・ソフトウェア工学の基本に立ち戻り、工程ごとのインプット ・アウトプットを明確にすること、
および工程を進めていく上で適切なレビューやドキュメント検査を行うべきであると述べられた。プロセスの早期段階から欠陥をつぶすことで、後工程で増大する欠陥を防ぐという考え方である。
次に検証技法の説明であった。ここでは、テスト項目の作成を重視した立場でテスト項目の設定技法について説明をいただいた。また、品質保証という観点では、
どのように品質目標値を設定・管理していけば良いかということを統計的管理を例に説明された。
最後に、組織の視点である。プロセスや技法を高めても、それを実施するのは人であり短期的な効果しか得られない。長期的に継続的に品質を高めるには組織が系統的に人材の育成に力を入れていくべきであり、
この視点がもっとも大切であると述べられた。
保田氏の企業での経験、現在の教育者の立場から理論と実践を踏まえた非常に示唆のある講演となった。頭の中では分かっていたが、改めてその重要性を気づかされた技術者も多かったのではないだろうか。
- テーマ:
- 「テスト技術の教育と社内展開」
- パネルリーダ :
- パネルメンバ :
- 鈴木 三紀夫 (TIS)
- 佐藤 隆 (インテック)
- (まとめ)
「テスト技術の教育と社内展開」というテーマで、外部コンサルタントを上手く活用し、現場にCFD法を浸透させて成果をあげているインテックの佐藤氏と、
ソフトウェアのテスティングに関する社内教育をもっとも行っているであろうTISの鈴木氏を招き語っていただいた。パネルリーダはHAYST法の社内外展開を実施している富士ゼロックスの秋山氏がつとめた。
まず、佐藤氏から600名を超える集合教育を実施したことと、その後のフォローから、集合教育だけでは現場では使えないことが判明し、「実践ワークショップ」により実プロジェクトへ適用して、
その結果を「実践ガイド」にまとめ社内公開しているとの報告があった。
次に、鈴木氏から1300ページを超えるテスト技術教育資料を作成した話や、1200名を超える社内集合教育を自ら独力で実施したとの報告があり、パワフルな集合教育を実践例が熱く語られた。
続いて秋山氏から「教育」と「社内展開」についての位置づけとまわし方について説明があった。ここでは、お客様からのOutcomeに基づく課題をCostで定量化して、その課題を解くための教育の必要性が語られた。
その後、会場からの質疑応答になり、CMMIとの関連性についての質問があった。技術教育 (人材育成)とプロセス (組織力向上)は財務力向上を牽引する車の両輪であり今後も連携良く活動する必要があるだろう。
- テーマ:
- 「テストはどのくらいやればいいのか?」
- パネルリーダ :
- パネルメンバ :
- Rick Craig (Software Quality Engineering)
- 保田 勝通 (つくば国際大学)
- 山浦 恒央 (日立ソフトウェアエンジニアリング)
- (まとめ)
テスト担当者にとっては命題とも言える問いについて、今回講演を行っていただいたRick Craig氏、
保田氏、昨年パネルディスカッションのリーダを行っていただいた山浦氏の3名のパネリストによってディスカッションを行っていただいた。パネルリーダは松尾谷氏が務めた。
もっとも印象的な意見だったのは、山浦氏が口火を切った「正しい手の抜き方」のトピックである。
従来の考え方では、全テストケースを実行することが重要であった。しかし、リソースも時間も限られている状況において、膨大なテストケースをこなすことはもはや不可能である。
また、全てのテストケースを実行したとしてもバグは埋め込まれてしまう。このような現状を踏まえて、「バグは埋め込まれてしまうという」ことを認識した立場で、
数あるテストケースの中からサンプリングしてテストを行うのが「手を抜く」ということである。
もちろん、この考え方には前提がある。現状の品質レベルを把握することや最低限度品質の設定などがそれにあたる。
また、テスト実行の際もサンプリングし実行したテストケースのバグ数や影響度をしっかりと分析することも必要であるそうだ。
バグがどうやっても発生してしまうならば、発生してしまうバグのインパクトを小さくさせることが鍵となる。「バグは発生するもの」という立場に立てば、
効率的なテストの実行が考慮され今までより早い時間で市場へシステムをリリースできるかもしれない。
会場からも質問が上がったが、この考え方は品質重視から市場への対応力重視へとシフトさせる前提となり、テスト担当者がお客様のビジネスを意識して仕事をするっきっかけとなるかもしれない。
- ■Preventive Testing
- Rick Craig (Software QualityEngineering)
- ■知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト
- 高橋 寿一 (ソニー)
JaSSTの恒例となったテスティングライブが、100名を越す大勢の聴衆の中で開催された。
今回は、マトリックスのネオの衣装のえがぴ〜さん、JaSST in Osaka実行委員会の野村さん、そしてチームでの参加となったウィークリーミーティングの計3チームが参加した。テストの対象となったのは、
JaSST'06で実際に使用した論文投稿システムである。このシステムにバグを仕込み、30分という短い時間でいかに多くのバグを見つけられるかを競い合った。
オープニングでテンションがあがってきた会場に飛び込んだ3チームは、ライブの説明を受け、各々が立案してきたテスト戦略の説明を行った。趣向を凝らしたテスト戦略を発表は観客の注目を浴びた。
笛が鳴り、ライブ開始の合図。開始とともにバグ発見!このスピードには一同驚かされ、参加者は真剣な顔つきに。その後、参加者は想定内のバグや想定外のバグを次々と発見していった。
チーム固有な方針でこのライブが行われたが、限られた時間でめいっぱいバグを発見できたそのテスト戦略は、大勢の聴衆にとっても非常に有意義なものとなったであろう。
- 参加選手
(チーム):
- 野村 圭
(JaSST in Osaka実行委員会)
- 実況・解説・
問題作成 :
(協力/
(株)クラフトワン)
- 加藤 大受 (JaSST実行委員会)
- 大西 建児 (豆蔵)
- 宿口 雅弘 (JaSST in Osaka実行委員)
- 片山 徹郎 (宮崎大学)
- 増田 聡 (日本IBM)
- 吉澤 智美 (NECエレクトロニクス)
JaSST'05で「あるあるあるぅ〜!」と叫んだ貴方やそうでない貴方、お待たせいたしました。今年もやります「100人に聞きました」。
勿論司会はIT業界の関口宏こと、榊原彰。昨年同様、テストや開発で皆が感じていることをアンケートで集め、今年はS-open + QuaSTom合同チームとSESSAMEチームの対戦クイズ形式でお届けする1時間です。
楽しみながら世の「常識」を確認してみませんか?
- ■JTCBテスト技術者資格制度のご紹介
- 西 康晴 (JTCB)
- Webセキュリティ - 設計編:
「Webシステムに必要なセキュリティ要件の組み込み」 - 丸山 司郎 (ラック)
- Webセキュリティ - 検証編:
「これだけはやりたいWebシステムのセキュリティ検証」 - 加藤 大受 (JaSST実行委員会)
- オープンソース・ツールを活用した組込みシステムのテスト改善
- 穴田 啓樹 (CATS)
- テスト設計におけるモデリングのための記法の提案
- 西 康晴 (電気通信大学)
- 定量的テスト完了判断基準の一考察
- 堀 明広 (ソフトウェア技術者ネットワーク)
- テストケース生成ツール「ATAF」による品質検証の試行と考察
−「直交表」を活用する− - 辰巳 敬三/殿村 方規 (富士通)
- バグのパターンを用いたテストの提案
- 河野 哲也 (電気通信大学)
- 教育を利用したテストプロセスマネジメントの改善
- 奥村 有紀子 (電気通信大学)
- システム構築品質の定量評価事例
- 田中 良治 (日本IBM)
- J2EEアプリケーション開発におけるビルド/テスト自動化への実践的アプローチ
- 北嵐 直樹 (日本IBM)
- TDDを加速する擬似クラス生成方法
- 伊尾木 将之 (日本IBM)
- アジャイル開発の得失
−代表9プロジェクトの開発体験を元に考察− - 馬屋原 篤雄 (富士通)
- JUnitから始める「トヨタ生産方式
- 和田 憲明 (富士通)
- モデル検査の実務導入2つのアプローチ
- 早水 公二 (メルコ・パワー・システムズ)
- モデル検査のデバッグへの適用
- 篠崎 孝一 (関西電力)
- サービス連携システム向けテストツールの一提案
- 住友 千紗 (NTTデータ)
- Webシステムテスト・ルネッサンス
−高品質と短納期の両立へ向けて− - 林田 智也 (横河情報システムズ
- 不具合を分析して設計を駆動する
- 山田 大介 (リコー)
- ビジネスリスク軽減のためのアプリケーション品質管理プロセス
〜マーキュリーが考える品質管理の最適化〜 - 鈴木 功彦 (マーキュリー・インタラクティブ・ジャパン)
- フルライン検証サービス・静的サービスのご紹介
〜SQA最適化の実践〜 - 曽根 正彦 (ベリサーブ)
- 日産自動車におけるソフトウェア品質向上活動
- 菊池 光彦 (日産自動車)
提供:東陽テクニカ
- マイコンコードで組み込みソフト単体自動テストを実現
「カバレッジマスター」のご紹介 - 高橋 圭一 (ガイオテクノロジー)
- Visual Studio 2005で実現する高品質なソフトウェア開発
- 岩出 智行 (マイクロソフト)
- Eclipse & TPTPを拡張したRationalの品質管理ポートフォリオのご紹介
- 冨永 康之 (日本アイ・ビー・エム)
- 失敗から学ぶ-Webアプリケーション性能管理成功の秘訣-
- 山岡 英明 (エンピレックス)
- テスト/保守の工程を支援する-SIMPLIA (シンプリア)シリーズのご紹介 (個人情報を含む実データをテストデータとして活用するために)
- 宮崎 欣也 (富士通)
- 組込みソフトウェア信頼性向上ソリューションご紹介
(コードレビュー、動的テスト、静的検証支援ツールご紹介) - 植田 宏 (エーアイコーポレーション)
- .NET開発でカバレッジ100%を実現
- 藤原祐之 (日本コンピュウェア)
- あきらめていませんか?―テストの自動化―
- 渡邉 雅子 (日本ノーベル)
- テスト自動化:ソースコードから、要求・デザインモデルから
- 浅野 義雄 (富士設備工業)
- 日程
- 2006年1月30日 (月)〜31日 (火)
- 場所
- 都市センターホテル (東京・永田町)
- プログラム
- こちらをご覧下さい。
- 参加費
1日券 | 5,250円 (税込) |
2日間通し券 | 8,400円 (税込) |
( チュートリアルを受講される場合 ) |
1日券+チュートリアル1回受講券 | 15,750円 (税込) |
内容 | ・1日券+チュートリアル1 もしくは ・1日券+チュートリアル2 |
2日券+チュートリアル1回受講券 | 18,900円 (税込) |
内容 | ・2日券+チュートリアル1 もしくは ・2日券+チュートリアル2 |
2日券+チュートリアル2回受講券 | 29,400円 (税込) |
内容 | ・2日券+チュートリアル1・2 |
- 主催
- 協賛
・JaSST'06 in Tokyo メディアスポンサー