JaSST niigata
2026年9月18日(金)
NINNO(ニーノ)+オンライン開催
開催概要
JaSST’26 Niigata 参加のお誘い
今年で16回目となるJaSST Niigataは、「AI時代のQA Re-Engineering —— 思考の純度を高め、品質の壁を突破する」をテーマに掲げました。
昨年のJaSST'25 Niigataでは「デジタル時代におけるUXの考え方」をテーマとし、ユーザーへの価値提供について深く探求しました。その中で、技術が進化し多様化するからこそ、本質的な「品質」に向き合うことの重要性を再認識する機会となりました。
本年度は、AIが身近な存在となった今、私たちがこれまでに築き上げてきたエンジニアリングをどのように再構築(Re-Engineering)すべきかを議論します。AIによる効率化の先にある、人間にしかできない「思考の純度」をいかに高め、複雑化するソフトウェアの「品質の壁」をどう突破していくか。本シンポジウムを通じて、これからのQAの在り方を皆さまと共に模索したいと考えております。
各講演者の発表や議論を通じて、新しい時代の知見を得るだけでなく、日々の品質保証活動をアップデートするための具体的なヒントを発見する機会になれば幸いです。
多くの皆様のご参加を実行委員一同、心よりお待ちしております。
JaSST'26 Niigata 実行委員一同
セッション情報
※こちらで公開している内容はプログラム情報の一部となります。
またプログラムの内容は、都合により予告なく変更させて頂く場合があります。予めご了承ください。
ブラウザの更新機能で最新版をご確認下さい。
JaSST’26 Niigata スポンサー募集!
JaSST Niigata をご支援いただけるスポンサー企業様を募集しております!
詳細は開催主意書をご覧ください。
基調講演
AIに任せた品質は、誰が見立てるのか ──
AI時代のテストマネジメント
AIがテストの現場に本格的に入り込み、これまでのテスト戦略やテストプロセスは、そのままでは立ち行かなくなりつつあります。合否で割り切れていた品質はゆらぎを含むものへと変わり、テストを「誰が・何を・どこまで」設計するのかという前提そのものが書き換わろうとしています。
本講演でお伝えしたいのは、「AIに任せる領域が広がるほど、それを束ねるテストマネジメントの理解がいっそう重要になる」ということです。リスクに基づいて優先順位をつけ、カバレッジを見立て、品質を関係者に説明する——こうしたテストマネジメントの基本は、自律的に動く部分が増えるからこそ、立ち戻れる拠りどころとして重みを増します。
どこまで任せるか、任せた先の品質を誰がどう見立てるか。お持ち帰りいただきたいのは答えではなく、明日からご自身のチームのテスト戦略を見直すための問いと気づきです。変化の激しい時代だからこそ、確かな拠りどころとなるマネジメントの視点を武器に、新しいQAの形をご自身で描き出すためのヒントとなれば幸いです。
中野 直樹(LayerX)
エンタープライズシステムの開発者、プロジェクトマネージャーを経て、QAエンジニアへ転向。ネット証券にてテスト自動化、テストチームのリーダーを経験後、2014年に不動産ポータルの運営会社に入社し、QAマネージャーとしてソフトウェアテスト技術の展開など品質改善の仕組み作りに従事。2023年4月よりLayerXに入社し、QAマネージャーを務める。NPO法人ASTER理事、JSTQB技術委員、JaSST Tokyo実行委員としても活動中。
事例発表
プログラミング未経験者を含むQA組織で、コードベースE2E自動テストをどう始め、どう続けるか —
“書ける”と“続く”の間にある運用設計
コードベースのE2E自動テストは、テスト実行の効率化や品質向上に有効です。一方、プログラミング未経験者を含むQA組織では、AIでテストコードを作れるようになっても、導入や継続に難しさを感じられがちです。現場で、特に詰まりやすいのは、コードを書くこと自体だけでなく、品質と一貫性をどう担保するか、誰がレビュー責任を持つかといった運用設計です。本セッションでは、コードベースE2E自動テストを「始めて、定着させる」ために、最初は普及させたい人がAIも活用しつつガードレール込みで形を作り、段階的にメンバーを巻き込む進め方を紹介します。技術そのものではなく、役割分担・学習の順序・QA組織としての責任の持ち方に焦点を当て、具体例と成果を交えて解説します。
山口 鉄平(LayerX)
アジャイル開発における品質に興味を持つプログラマー、コーチ、QA エンジニア。
日立製作所でのソフトウェア開発技術の研究開発、ヤフーやfreeeでのアジャイル開発・自動テストの組織普及および自動テストシステムやテスト環境の開発・運用を経て、現在LayerXにてサービスのテストやQAの立案・実行に加え、事業部全体のテスト戦略の立案、テスト基盤の設計・開発に従事している。また、個人事業主として、自動テストやアジャイル開発に関するコンサルティングを提供している。
Regional Scrum Gathering Tokyo やテスト自動化研究会などの実行委員やソフトウェア品質管理研究会 研究コース4「アジャイルと品質」にも関わっている。
『Fearless Change』(丸善出版、2014)共訳。『ソフトウェアテストをカイゼンする 50 のアイデア』(翔泳社、2022)翻訳。
事例発表
確率と戦うAIプロダクト
〜「守り」と「攻め」を分ける2層テストアーキテクチャ〜
生成AIを組み込んだプロダクトのテストは「確率との戦い」です。決定論的な従来のソフトウェアと異なり、同じ入力でも出力が揺らぐ、AIモデルの更新やプロンプト改修で気づかぬうちに精度が落ちる、といった課題に直面します。本セッションでは、勤怠管理システムの「AIによる有給付与ルールの自動作成」機能を題材に、私が構築したテストアーキテクチャを紹介します。鍵となるのは、目的の異なる2つのレイヤーへテストを分離した設計です。API経由の結合テスト層で「現状の精度を維持する」守りの品質を、単一プロンプトの単体テスト層で「精度を伸ばす」攻めの品質を担保します。既存コードと改修コードのスコア差分から自動判定する仕組みや、ユーザーフィードバックを起点にテストケースを増やす運用サイクルまで、実践例を交えて解説します。
松山 晃大(LayerX)
株式会社LayerX QAマネージャー。2017年にメルカリへ入社し、USアプリ開発やカスタマーサポートツール、メルペイのキャッシュレス決済基盤、ソウゾウの法人向けECサイトなどでQAエンジニア・QAマネージャーとして品質保証に従事。2023年よりLayerXバクラク事業部に参画し、法人カード・勤怠管理などの開発でQAをリード。現在はHCM領域のQAマネージャーを務める。
事例発表
QAエンジニアの暗黙知を可視化する:自動テスト戦略とAIの差分から見えたもの
給与計算のようなミッションクリティカルなSaaS製品では、高い信頼性を確保しながら、継続的なリリース速度を維持することが不可欠です。その両立には、リスクベースの自動テスト戦略を、再現性のある形で継続的に運用できる状態にする必要があります。
しかし実際には、どの観点をどこまで自動化し、どこを人手のテストに残すかという判断は属人的になりやすく、その思考プロセスの多くは暗黙知のまま共有・蓄積されにくいという課題があります。
本セッションでは、品質基準を言語化し、AIコーディングアシスタントに組み込んだ実践をもとに、AIが提案する自動テストと、人間のリスクベース思考にもとづくテスト設計・自動化範囲の選定との差分を、給与計算機能を題材に試してみました。さらに、その差分を分析する過程で見えてきた、QAエンジニアが自動テスト戦略を組み立てる際に暗黙的に行っている文脈判断について、分かったことを共有します。
このアプローチを通じて、品質基準の言語化が自動テスト戦略における暗黙知を可視化するプロセスになり得ること、そしてAIを比較対象として活用することで見えてきた、自動化すべき範囲や優先度に関するQAエンジニアの判断基準についての気づきを共有します。
髙橋 諒(LayerX)
2019年新卒で第三者検証会社に入社し、エネルギー事業、情報通信業向け基幹システムを中心にテスト業務に約3年従事。
その後2022年にLayerXへ入社し、BSM領域の請求書受領・受領代行の開発におけるQA全般を担当。現在はHCM領域の給与プロダクトを担当。
JaSST’26 Niigata 開催情報
-
名称
-
JaSST'26 Niigata
ソフトウェアテストシンポジウム 2026 新潟
「AI時代のQA Re-Engineering —— 思考の純度を高め、品質の壁を突破する」
-
日程
-
2026年9月18日(金)
-
場所
-
NINNO(ニーノ)+オンライン開催
-
参加費
-
オンライン参加・現地参加のみ:4,400円(税込)
現地参加+情報交換会:9,900円(税込)
※情報交換会料金の設定について
情報交換会+懇親会の形式で、食事等の提供も行います。
準備の都合上、当日の急な参加への変更はお受けできませんので、ご了承ください。
情報交換会への参加を希望される方は、申し込みの際にお間違いのないようご注意ください。
JaSST’26 Niigata 実行委員会
-
実行委員長
-
勝山 秋比古 (フラー)
田邉 澄春 (ウイングアーク1st)
-
実行委員
-
小池 隆宗 (ウイングアーク1st)
笠原 宏 (JaSST Niigata 実行委員会)
齋藤 達也 (千)
永井 潤也 (ウイングアーク1st)
西條 広晃 (アシュアード)
森山 英幸 (NS・コンピュータサービス)
-
アドバイザ
-
伊藤 潤平 (ウイングアーク1st)
渡邊 大輔 (ウイングアーク1st)