10:10-11:40 (90分)
土屋 達弘 (大阪大学)
セッションの内容
本講演では,大学の研究室という立場から,ソフトウェアテストについてお話しします.私たちの研究室の正式な名前は,「ディペンダビリティ工学講座」であり,情報システムのディペンダビリティ(高信頼性)を実現する様々な手法について研究しています.そこで,まず,高信頼性を実現するためのテストとは異なる手法を紹介することで,あらためてテストの重要性について考えたいと思います.その上で,研究室で取り組んでいるテーマについてお話します.特に,モデル検査と全ペアテストを取り上げ,開発現場での問題がどう研究に生かされているのか,また,研究成果がどう実際に用いられているのかについて説明します.たとえば,研究室で開発したツールであるCIT-BACHは,全ペアテスト用のテストケース生成ツールQumiasのバックエンドとして用いられています.講演ではこのツールの背景技術についても説明します.また,今後,発展が期待されるその他の技術についても触れる予定です.
講師プロフィール
大阪大学 大学院情報科学研究科 情報システム工学専攻
教授
1995年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了.
1996年同大助手.2000年同大講師.2002年同大助教授.2007年同大准教授.
2012年より大阪大学大学院 情報科学研究科教授.
博士(工学).コンピュータ工学,特に,分散アルゴリズム,モデル検査,ソフトウェアテストに関する研究に従事.
IEEE,ACM,電子情報通信学会.情報処理学会,各会員.
11:40-12:00 (20分)
土井 滋貴 (奈良工業高等専門学校)
セッションの内容
「元気なら組み込みシステム技術者の養成」事業は奈良高専の地元奈良県を中心に、中小企業を数多く抱える周辺の東大阪市、八尾市、京都府南部までを対象にして、組み込みシステム技術者の育成を行ってまいりました。
文部科学省科学技術戦略推進費実施期間中(2007年-2011年)には100社を超える企業から300余名に受講頂きました。
2012年度からは新体制で継続しています。
また、修了企業コミュニティ「GENETコミュニティ」が発足し、組み込みシステムの分野での様々な交流を進めています。
「元気なら組み込みシステム技術者の養成」
http://www.genet-nara.jp/
「GENETコミュニティ」
http://genet-community.org/
講師プロフィール
奈良工業高等専門学校電気工学科准教授
専門は信号処理、
2007年より社会人向け技術教育事業「元気なら組み込みシステム技術者の養成」に携わる。
最近は3Dプリンタに代表される新しいものづくりの枠組みに注目している。
12:10-13:10 (60分:Lunch)
セッションの内容
※休憩中に、ランチセッションを開催いたします。
※昼食は主催者がご用意いたします。
13:20-13:50 (30分) 技術交流室
石原 一宏 (バルテス)
セッションの内容
テストアーキテクチャを構想することの必要性は言うを俟たないが、その一方で、実際の開発現場において、時間も精神的な余裕もないなかで、達成すべき品質の優先順位と、見るべきテスト観点の全体像を、スピーディに過不足なく抽出することは、決して容易なことではない。
本発表では、有名な「狩野モデル」と「ISO9126」が、現場活用性の高い「テストアーキテクチャツール」として有効であることを、ミニ演習を交えて考察する。
13:20-13:50 (30分) 研修室
HCD-Net 関西支部
セッションの内容
ユーザビリティは、システムの利用者にとって、機能や性能と同様に重要な要素となっています。
しかし、利用される状況により変化するため一意に測定できるものではありません。
今回、利用状況を考慮したユーザビリティ評価について、その方法や事例を紹介します。
14:00-14:30 (30分) 研修室
早水 公二 (フォーマルテック)
セッションの内容
形式手法の1つであるモデル検査を、高レジリエンス性(機能喪失からの回復)を目指して企業で開発中のFUJIMIマイコンに適用した事例です。適用にあたって採用した手法や、モデルと検査式の作成方法を紹介しながら、モデル検査の強力な武器である網羅的検査によって発見した、ごく稀にしか発生しない不具合と、上流側と下流側の仕様書の不整合を具体的に報告します。「実践」と「生のデータ」を報告できる貴重な事例です。
14:00-14:30 (30分) 技術交流室
テスト設計コンテスト審査委員
セッションの内容
NPO法人ASTERでは、2011年より「テスト設計コンテスト」を実施しており、今年度で5回目を迎えます。
このコンテストは文字通り、「テスト設計」の良さを競うものであって、実際にテストを行ったり、バグを出した数を競ったりするものではありません。
ではいったい、どのようなことが行われているのでしょうか?
本セッションでは、テスト設計コンテストのあらましを紹介するとともに、テスト設計コンテストに先立って行われる、チュートリアルのさわりの部分をお話します。テスト設計コンテストを現場に役立てるにはどのように考えればよいか、ということを感じ取り、実践につなげるヒントとしてください。
14:40-17:20 (160分)
プレゼンター:
TFC KA・RI・YA
川口 慎一郎 (オムロン)
進行:
JaSST関西実行委員会
セッションの内容
テストアーキテクチャの必要性や有用性が提唱され、それを競うコンテストも盛況であるが開発現場への浸透は十分ではないのではないか、と考えているあなたに、「現場改善策としてテストアーキテクチャの導入」を紹介したいというコンサルタントが2社現れた。
自動販売機の開発と品質保証を担当するあなたは、これはよい機会と考えて、2社同時のプレゼンテーションを受け、テストアーキテクチャの本質を知るとともに、どちらが現場改善に役立つかを競わせ、有益と思われるテストアーキテクチャを採用することとした。
本セッションでは、上記の仮想シチュエーションのもと、テスト設計コンテスト出場者らのプレゼンテーションを聴き、提案されるテストアーキテクチャの優良な点や改善点を明らかにすることにより、テストアーキクチャの理解を深めます。
よりよい成果には、あなたの優れた目利きが必須です。
一緒にテストアーキテクチャの真髄を見極めましょう!
17:40~19:30 (110分)
セッションの内容
同会場にて情報交換会 Cafe/Clinicの開催を予定しております。
登壇者や関西のソフトウェア技術者と交流し、当日の発表の質問や現場の悩みを共有する貴重な機会です。奮ってご参加ください。
当日の申し込みも可能ですが、事前申し込みをお願い致します。
情報交換会 Cafe/Clinic ¥1,000 (税込)