ある程度成熟してきた組織では標準化を進め、プロセスやドキュメントを定型化します。それは有効に活用すると一定のレベルを担保できるメリットがありますが、実際は標準化自体が形骸化した挙げ句、標準ドキュメントと銘打つテンプレートをそのまま使用し、穴埋めに邁進する悪習と化した例を幾つも目の当たりにしました。
この、今のあり方に疑いを持たない状態を“思考停止”としてJaSST関西実行委員会でディスカッションすると、標準化以外にも様々なシーンで存在していることが見えてきました。
この問題の厄介なところは思考停止に陥っている人は、それを問題と認識していない点にあります。そのため、改善するには第三者の指摘であったり、自浄作用をプロセスに組み入れるといった工夫が必要になるでしょう。
さらに、上位層が現場に歯車になることを求め、余儀なくゾンビ化されている厄介なケースもあるかと思います。
こうした問題が現場で収まらず組織や文化が相手となると、改善活動に声を挙げることに気後れしてしまい、結果的に思考停止を受け入れてしまうケースも考えられます。
逆にアジャイル開発のように、短いサイクルでの振り返りを続けた結果、改善しなければならないプレッシャーから、改善疲れに陥り、意図的な思考停止を選ぶケースもあるかもしれません。
このように“思考停止”は、様々な環境、組織、背景があるため一意に解決が難しいテーマです。
しかし今、私達に求められているのは“自律”であったり“自走”であるはずです。
常に現状に疑問を持ち、最善を目指し、考え、考え、考え続けることからエンジニアは逃げてはいけない、これは宿命と言ってよいのではないでしょうか。
これが今回のテーマ“脱・思考停止〜Think,Think,Think.〜”に込めた思いです。
本年度のJaSST Kansaiは、様々な切り口から思考停止を捉えたセッションを用意しています。
普段よりJaSSTに参加される皆様は意識が高い(思考停止に陥りにくい)方が多いですが、セッションを通じて思考が広がり、新たな気付きが生まれることを期待しています。
また、参加される皆様におきましては、ぜひJaSSTに参加したことのない方にお声掛け頂ければ幸いです。
皆様のご参加を実行委員一同、心からお待ちしております。
JaSST'23 Kansai 実行委員長 堀川 透陽
名称 | JaSST'23 Kansai ソフトウェアテストシンポジウム 2023 関西 「脱・思考停止〜Think,Think,Think.〜」 |
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日程 | 2023年6月24日(土) 9:30~ 受付開始 |
場所 |
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主催 | |
参加費 |
シンポジウム(オンサイト/オンライン共通) : 4,400円 (税込) シンポジウム(オンサイト/お弁当・お茶付き):5,400円(税込) ※会場付近では食事の手配が難しいので、ご来場前に購入して頂くか、お弁当付きのチケットをご購入願います。 |
オンライン 開催について |
オンライン開催にあたってZoomを使用します。 当日の開催前に、事前に送付されたURLにアクセスして動作確認をするための時間を設けますので、ご活用ください。 ※後日、Youtube等によるアーカイブ配信はありません。ご了承ください。 ※1つのお申込みで視聴できるのは1名となります。複数名での視聴はご遠慮ください。 ※アクセス数の上限があるため、1名で複数機器からのアクセスはご遠慮ください。 |
基調講演 | 山口 鉄平 氏(freee)
「「思考停止」の功罪と回避に向けて」 |
協賛 | |
会場提供 |
会場へのアクセスは下記会場HPよりご確認下さい。
〒566-8585 大阪府摂津市西一津屋 1番1号(淀川製作所内)
※会場へは新大阪駅より無料の特設シャトルバスを出す予定です。
時間は新大阪駅9:00発~ダイキン工業9:30着となります。
JaSST'23 Kansai に関するお問い合わせやご連絡につきましては下記まで電子メールでお願いいたします。